車が欲しいとマズローの欲求5段階説

欲しい、という言葉は、
何かを欲している時に使う言葉のことである。
また、その気持を表したものである。

なにか欲求があって、願望を抱いたり、言葉にする。

人には三大欲求というものがある。
その中の一つは、食欲である。

人間を含めほとんどの動物は何か食べ物を摂取することで、
生命を保っている。食べ物が欲しい。これは最も原始的な欲求だ。

続いて、睡眠欲というものがある。
体を休ませたいという生理的な欲求。

人は眠たい、寝たいなどとと表現するが、
つまりは、睡眠が欲しい、ということである。

これも生命を保つために必要なもので、
極めて原始的なものだ。多くの生物に共通する欲求であろう。

マズローの欲求5段階説というものがあるが、
これに当てはめて言えば、上のものは全て
第一段階にあたる「生理的欲求」である。

5段階説というのは、
多種多様な欲求は、それぞれ5階層からなる段階に属していて、

一番下の段階の欲求から順番にしか、欲求は生じない、

下の階が満たされるまでは、
上の段階の欲求が生じる事はないという説だ。
(生じないというよりは強く感じないが正しい)

つまり低階層に属する欲求が、満たされていない状態では、
高階層の欲求は、持たない、またはそれほど強く現れてこないということだ。

段階を説明すると、まず上で説明したような生理的欲求がある。

命を保つために最低限必要なこと。生きていたい。生命を維持する環境が欲しい。
というものである。

第二段階は、安全欲求である。
外敵から身を守りたい、安全な場所に住みたい。
例えば、家が欲しいというところだ。

第三段階は、社会的欲求。
集団に属したい、仲間が欲しい、というものだ。

第四段階は、承認欲求(尊厳欲求)とも言う。
周りの人から認められたい、良い評価が欲しいというものだ。

第五段階は、自己実現欲求。
自分を表現したい、自分の才能を開花させて、
何か創作的な活動をしたい、何かを達成したいなどである。

さて、これらを踏まえて
私達が普段持っている欲求は、
どの段階に属しているか、考えてみたい。

まず車が欲しいという欲求。
車が欲しいという理由は人それぞれであるが、

まず第一に考えられる理由は、便利だから。
無いと不便、という場合である。

この場合の、車が欲しいというのは、
第二段階の安全欲求に属する。快適に暮らしたい、
暮らすために最低限必要なものであるという考えだ。

ただ、車が欲しい理由が「良い車に乗りたい」になってくると、
第三段階、第四段階にも同時に絡んでくる。

例えば、高級車などの良い車に乗って、
人から認められたい、異性からモテたいなどの願望だ。
これは一気に第四段階の承認欲求にまであがる。

オフ会にでたい、同じ車持ってグループに入りたいというのが
理由になってくれば、第三段階の社会的欲求である。

このように車が欲しいという、願望を一つとってみても、
様々な理由がある。

またどれか一つだけの段階に属するわけでもなく、
同時にいくつかの段階に属している場合がほとんどだろう。

第一段階の生理的欲求以外には全部当てはまる可能性があるだろう。

第一段階にあてはまらないのは、
さすがに、今直ぐ車がないと死んでしまう。という人はいないからだ。

もしあるとすれば、砂漠のど真ん中で遭難して、
もう歩けなくなった時などか。
しかし、そんな状況では車という発想すらないかもしれない。
それよりも水が先だろう。砂漠で水。
これが生理欲求を表現するのにわかりやすい典型だ。

では、残りの第五段階(自己実現欲求)にあてはまる場合の、
車がほしいというのは、どんな状況か。

車で世界一周してみたい。
世界中を走り回って、全ての道を制覇したい。
全ての大地に轍を残したい。

ぱっと思いついただけのものであるが、
そんなイメージである。

人々はそんな様々な想いを胸に、
今日も欲しいとつぶやく。

サブコンテンツ

このページの先頭へ